介護の転職

【介護職必見】ブラック施設を見極める10のチェックリスト

厚労省も本腰を入れ始めたブラック企業対策

度重なるブラック企業問題を受け、厚生労働省が対策に本腰を入れ始めています。今年4月、相談窓口「過重労働撲滅特別対策班」(通称「かとく」)を新設。7月には、早くも「かとく」は大手企業の役員らを労働基準法違反で書類送検しました。

残念ながら、ブラック企業関連のニュースは、介護現場も無縁ではありません。今回は、介護職の皆さんが転職で失敗しないよう、ブラック施設の見分け方を解説します!

ブラック施設の実態は? 介護職のリアルボイス

まずは、実際に過酷な環境で働いている介護職の方の声を聞いてみましょう。

残業時間は100時間を超えるときもありましたし(もちろん残業代はでません)3日いっぱい仮眠程度で仕事をしたときもありました。この時の給料は1ヶ月14万円程でした。
出典:HOP!「私のブラック企業奮闘記」

理不尽な降格…給料カットが三回。名義貸しの強要。慌てて入れたスタッフには、上手いこと言ったが、話が違うと、バタバタ辞めてく。
出典:けあとも

職員名簿には辞めた人の名前、系列病院勤務の人の名前。実際にはいない人の名前を使い偽造してます。2年に1度くらい監査があります。その時は職員全員出勤です。
出典:介護110番

違法性が疑われる深刻な現場もあるようですね。あなたはこんな職場で働いていませんか? 厳しい状況で日々の業務をこなす皆さんに、頭が下がります。

ブラック施設の見分け方

他にはどんな特徴があるでしょうか。ブラック施設に見られやすい特徴をまとめてみました。(必ずしも全ての施設に当てはまるとは限りません。参考情報としてご活用下さい)

ブラック施設の特徴 10のチェックリスト
求人検索
□ 絶えず求人情報を出している
□ 周辺の事業所と比べて、給与が高すぎる
見学
□ スタッフの挨拶や笑顔がない・少ない
面接
□ 面接官の態度が高圧的または無気力
□ 即日内定、すぐの勤務開始を求められる
入職後
□ 求人情報や面接時の条件と、入職後の条件が異なる
□ 有給休暇が取得できない/取得理由によって却下される
□ サービス残業が常態化している
□ 利用者からの暴力、セクハラ対策を検討しない
□ 当日欠勤は、代理の人を見つけないと認めない

続いて、それぞれの項目について解説します。

絶えず求人情報を出している

待遇の悪さか人間関係の悪さか、離職率が高く、採用活動が難航している懸念があります。

周辺の事業所と比べて、給与が高すぎる

激務や人間関係の悪さ等から、予め退職者が出ること前提で好条件を提示している可能性もあります。

スタッフの挨拶や笑顔がない・少ない

会話や笑顔がなく慌ただしく走り回る。スタッフ間だけでなく利用者さんにもキツい口調で話している… 従業員も利用者も大事にしない・できない環境で働くことになりそうです。

面接官の態度が高圧的または無気力

上司になりうる存在や、事業所の経営層の対応は、一緒に働く上で重要です。たとえ不採用の場合でも、まっとうな組織・社会人であれば、応募者を一人の人間として敬意をもって接するはず。

即日内定、すぐの勤務開始を求められる

簡単な質問を2、3点しただけで「いつから来られる?」と聞かれたことはありませんか? とにかく人手が欲しい!誰でも良い!という状態かもしれません。

求人情報や面接時の条件と、入職後の条件が異なる

労働基準法で、雇用側は労働者に対して給与・休日などの労働条件を書面で明示する義務があります。また、面接時の説明と条件が違う場合は、即退職することができます。

有給休暇が取得できない/取得理由によって却下される

会社は労働者が有給休暇の取得を申し出た際に、その理由によって有給休暇取得を「拒否する」ことは出来ません。ただし、別日でも可能か確認する為に取得理由を尋ねること自体は違法ではありません。

サービス残業が常態化している

「1日30分未満の残業時間は切り捨て」「出勤時、制服に着替えた後でタイムカードを押させる」等、日常的に行われているこれらも違法です。

利用者からの暴力、セクハラ対策を検討しない

何度訴えても「認知症の方だからしょうがない」「我慢すればすむ話」等と言われるだけ…。従業員を守ってくれない職場で働き続けられますか?

当日欠勤は、代理の人を見つけないと認めない

当日欠勤はもちろん避けるべきですが、欠員の補充までは労働者の義務ではありません。「代理の人を見つけて。見つからなければ出勤して」等の命令は違法です。

今の職場や、転職先の候補に当てはまっている項目はありませんか?
「まさに今の私の職場!」という方は、転職を考えた方が良いかもしれません。チェックリストの中には、面接前や面接・見学時に把握できる情報もあります。これから転職活動を始める方は、念入りに情報収集を。

まとめ

上記のような前知識によって、ある程度の自衛は可能ですが、やはり入職してみないと実情は分かりにくいですよね。転職してみてから、「こんなはずじゃなかった…」は避けたいものですね。

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